「これからはAI」
「動画をやった方がいい」
「SNSを強化した方がいい」
アンテナを立てて活動していると、こういう情報、本当にたくさん入ってきますよね。
「今やらないと、競合に置いていかれるかもしれない」と思って、何か始めた経験がある会社も多いと思います。
ただ一方で、
- 結局続かなかった
- 思ったほど反応が出なかった
- 売上につながらなかった
- 現場が余計に忙しくなった
など、「やったけど、うまくハマらなかった」というケースも少なくありません。
私自身も経験があります。以前、SNS運用代行をお願いしたことがありました。
もちろん、サービス自体が悪かったわけではありません。ただ、結果としては、ほとんど成果につながりませんでした。
では、なぜこういうことが起きるのでしょうか?
施策の前に、整理されていないこと
例えば、
- SNSを始める
- 広告を出す
- AIを導入する
- 新商品をつくる
- 採用を強化する
これ自体は、どれも悪いことではありません。
ただ、その前に下記のような要素が、整理されていないまま進んでいる会社も多いです。
- 誰に売るのか
- どの市場で戦うのか
- 競合と何が違うのか
- 価格で勝つのか
- 専門性で勝つのか
- 広く取るのか
- 狭く深く行くのか
ここが曖昧なまま施策を増やすと、方向性がバラバラになりやすくなります。
施策を増やすほど、方向性がズレていくことがある
例えば、本当は、
- 専門性を強みにしたい
- 紹介中心で行きたい
- 既存顧客との関係を深めたい
と思っていたとしても、施策単位で判断していくうちに、
- 広告会社からは「もっと広く集客しましょう」と言われる
- SNSでは「対象を広げた方が伸びます」と言われる
- 採用では「対応範囲を広げないと人が活躍しづらい」と言われる
など、少しずつ方向が広がっていくことがあります。
もちろん、それぞれの施策自体は間違いではありません。
ただ、全体として見ると「どこで勝つ会社なのか」が曖昧になっていくことがあります。
すると、
- 現場が混乱する
- 社長しか判断できなくなる
- 教育コストが増える
- 利益率が下がる
といったことが起きやすくなります。
「何をやるか」より先に、「どう戦うか」
仮に、自社が狭い市場で戦う会社だとしたら、大手のように、
- 広く広告を出す
- 全部のお客様を取る
- 商品数を増やす
- 価格競争をする
という戦い方は、中小企業にとっては消耗戦になりやすいです。
むしろ、
- 専門特化
- 地域密着
- 既存顧客との関係性
- 紹介
- 狭い領域での知名度
の方が、中小企業には合っているケースも多いです。
つまり、「良い施策かどうか」の前に、「自社の立ち位置に合った戦い方か」を整理する必要があるのです。
AIで「自社の戦い方」を整理しやすくなった
以前は、「自社は、どんな戦い方をする会社なのか」を整理しようと思うと、かなり時間がかかりました。
場合によっては、コンサルティング会社へ依頼したり、長い会議を何度も行ったりするケースもありました。
ただ最近は、AIを使うことで、こうした整理がかなりやりやすくなりました。
AIは、単なる文章作成だけではなく、「自社が、どんな戦い方をしている会社なのか」を整理するのにも使えます。
例えば、
- 誰向けの商品なのか
- 価格帯はどうか
- 地域密着なのか
- 広域展開なのか
- 紹介型なのか
- 広告型なのか
- 専門特化なのか
- 何でも対応型なのか
などを入力すると、自社が、
- 広く市場を取りにいく会社なのか
- 特定分野に集中する会社なのか
- 地域密着型なのか
といった部分を整理しやすくなります。
また、こうした考え方には、
- リーダー型
- チャレンジャー型
- フォロワー型
- ニッチャー型
という分類もあります。
特に重要なのは、「戦略と施策がズレていないか」を見ることです。
例えば、本当は、
- 高単価
- 専門特化
- 紹介型
を目指しているのに、
- 広域広告
- 安売り
- 対象拡大
をやっていたら、方向性がズレている可能性があります。
逆に、
- 地域
- 専門性
- 既存顧客
- 紹介
- 狭い市場での知名度
を強化した方が、自社の立ち位置に合っているケースもあります。
AIを使うことで、こうした整理がかなりやりやすくなりました。
さらに深く整理したい場合は?
この分析をもっと深くやりたい場合は、
- ランチェスター戦略
- STP分析
などを調べてみると、かなり参考になります。
かなりざっくり言うと、ランチェスター戦略は、「自社の強さや立ち位置によって、戦い方を変える考え方」です。
例えば、
- 市場シェアが大きい会社 → 広く市場を取りにいく
- 中小企業 → 狭い市場に集中する
といったイメージです。
今回の話でいうと、「自社は、本当に広く戦うべき会社なのか?」を整理する時に役立ちます。
STP分析は、「誰に、どんな立ち位置で売るのかを整理する考え方」です。
例えば、
- 誰向けの商品なのか
- どの市場を狙うのか
- 競合とどう違うのか
を整理していきます。
今回の話でいうと、「誰にでも売ろうとして、方向がブレていないか?」を見る時に役立ちます。
AIは、こうしたフレームワークとかなり相性が良いので、壁打ち相手として使うだけでも、かなり整理しやすくなると思います。
経営自走化との関係
ここが曖昧なまま施策を増やすと、
- 例外対応が増える
- 判断基準がバラバラになる
- 社長確認が増える
- 教育が難しくなる
など、会社が自走しづらくなります。
逆に、
- 誰向けなのか
- 何を強みにするのか
- どこで戦うのか
が整理されると、現場の判断基準も揃いやすくなります。
つまり、経営戦略は、単に「売上を伸ばす話」ではなく、会社をどう回りやすくするか、ともかなり関係しています。
まとめ
新しいツールや施策自体が悪いわけではありません。
ただし、「自社がどこで、誰に、どう勝つのか」が曖昧なまま導入すると、施策が増えるほど、逆に苦しくなることがあります。
まず必要なのは、「何を導入するか」より先に、「どの市場で、誰に、どう戦うのか」を整理することなのです。
