売上不振時に見直したい「6つ」の仕組み

売上が落ちた・・・

そのときあなたは、原因を探していますか?
それとも、解決策を探していますか?

既に商品やサービスが確立している会社でも、

「最近、売上が伸び悩んでいる」
「以前より問い合わせが減った気がする」
「新規顧客は来るけれど、利益が増えない」

と感じることは少なくありません。

そんなとき、多くの会社は、

  • SNSを始める
  • 広告を出す
  • チラシを配る
  • 営業を強化する

といった施策を考えがちです。

もちろん、それらが有効な場合もあります。しかし、問題の原因が分からないまま施策を増やしても、期待した成果につながらないことがあります。

なぜなら、売上は一つの要素で決まるものではないからです。

顧客に知ってもらい、興味を持ってもらい、購入してもらい、その後も継続して利用してもらう。その一連の流れが機能して初めて、売上は安定します。

今回は、「顧客に価値を届ける仕組み」という視点から、自社のどこに課題があるのかを整理するための全体像をご紹介します。

なお、この記事では、

  • 潜在顧客=ターゲット層の中で、まだ接点がない人
  • 見込み顧客=ターゲット層の中で、直接アプローチできる人

と定義して話を進めます。

潜在顧客に知ってもらう仕組み

まず必要なのは、自社の存在を知ってもらうことです。

広告、SNS、ホームページ、紹介、商工会議所やBNIのようなネットワークなど、潜在顧客との接点をつくる活動がここに含まれます。

もし次のような状態であれば、この部分に課題があるかもしれません。

  • 問い合わせ数が減っている
  • 紹介件数が減っている
  • ホームページへのアクセスが減っている
  • 以前は自然に来ていた案件が減っている

商品やサービスの内容ではなく、「そもそも知ってもらえているのか」を確認する必要があります。

見込み顧客に届ける仕組み

知ってもらえたとしても、その後に見込み顧客へ適切にアプローチできなければ売上にはつながりません。

店舗販売なのか、訪問販売なのか、代理店なのか、ECなのか。どのような方法で見込み顧客へ商品やサービスを届けるのかも重要です。

次のような状態はないでしょうか?

  • 良い商品なのに広がらない
  • 紹介以外の接点がほとんどない
  • 特定の代理店や取引先に依存している
  • 狙いたい顧客層へ十分にアプローチできていない
  • 顧客が購入しづらい

売る力だけでなく、届ける仕組みそのものを見直す必要があるかもしれません。

営業(成約)の仕組み

問い合わせがあるからといって、売上につながるとは限りません。見込み顧客が顧客になる仕組みが弱いと、せっかく集めた見込み顧客を逃してしまいます。

例えば、

  • 問い合わせはあるが契約率が低い
  • 提案後に返事が来ない
  • 相見積もりで負けることが多い
  • 営業担当者によって成果が大きく違う

といった状態です。

また「うちは営業担当がいないから関係ない」と思う方もいるかもしれません。

しかし、

  • ホームページからの問い合わせ率
  • LPからの申込み率
  • ECサイトの購入率

なども、見込み顧客が顧客になるための仕組みです。

つまり営業とは、営業担当者だけの話ではなく、「成約につながる仕組み全体」と考えることができます。

サービス提供の仕組み

契約が増えても、サービス提供が追いつかなければ顧客満足度は下がり、継続にはつながりません。

例えば、こんな現象が起こっていないでしょうか?

  • クレームが増えた
  • 納期遅れが発生している
  • 担当者によって品質が違う
  • 応答速度が遅い
  • ミスや手戻りが増えている

顧客から見れば、営業とサービス提供は別物ではありません。約束した価値をきちんと届けられているかを確認する必要があります。

リピートの仕組み

サービス品質が高ければ、自然にリピートが生まれると思われがちです。

しかし実際には、満足していても次回購入のタイミングを忘れてしまう顧客は少なくありません。また、競合から提案を受けたり、担当者が変わったりすることで、いつの間にか離れてしまうこともあります。

次のような状態はないでしょうか?

  • 一度購入した顧客が戻ってこない
  • 購入後のフォローをしていない
  • 顧客情報を活用できていない
  • アップセルやクロスセルができていない
  • 顧客との接点が購入時だけになっている

新規顧客を獲得し続けることは、時間もコストもかかります。

そのため、顧客訪問のルールや定期フォローの仕組みを整えることは、売上を安定させるうえで非常に重要です。

社内管理の仕組み

最後は、会社を支える内部管理です。ここが弱いと、他の仕組みを改善しても長続きしません。

例えば、

  • ベテラン社員しか見積もりを作れない
  • 社長しか判断できない
  • 担当者によって提案内容が違う
  • 新人教育に毎回同じ説明をしている

といった状態はないでしょうか?

こうした状態では、案件が増えても処理しきれず、売上の拡大が止まってしまいます。

また、

  • 顧客情報が担当者の頭の中にしかない
  • 案件の進捗が見えない
  • 対応漏れが発生する

といった状態も少なくありません。

またここまで読んでいただいて、

  • 問い合わせ数
  • 成約率
  • リピート率
  • 顧客数

など、数字で把握した方が良さそうな項目がいくつも出てきたのではないでしょうか?

実は、それらを円滑に管理するためにも重要になるのがIT活用です。

例えば、

  • ホームページからの問い合わせ件数を集計する
  • 営業案件の進捗を管理する
  • 顧客ごとの購入履歴を管理する
  • リピート時期を自動で知らせる

といったことは、ITツールを活用することで効率的に行えます。

もちろん、いきなり高額なシステムを導入する必要はありません。

まずは、自社の課題を把握するために必要な数字は何かを明確にし、その数字を継続的に見られる環境を整えることが大切です。

経営自走化との関係

ここまで、

  • 潜在顧客に知ってもらう仕組み
  • 見込み顧客に届ける仕組み
  • 営業(成約)の仕組み
  • サービス提供の仕組み
  • リピートの仕組み
  • 社内管理の仕組み

という6つの視点を見てきました。

経営自走化というと「社員に任せること」をイメージされる方も多いかもしれません。しかし実際には、それだけではありません。

例えば、

  • 自分が営業しないと問い合わせが来ない
  • 自分しか見積もりを作れない
  • 自分しか顧客対応ができない
  • 自分しか数字を把握していない

という状態では、会社の成長は経営者の時間に制約されてしまいます。

一方で、集客、営業、サービス提供、顧客管理、社内管理などの仕組みが整ってくると、経営者がすべてに関わらなくても会社が回るようになります。

そして、経営者は日々の対応に追われるのではなく、

  • 新しい事業を考える
  • 人材育成に取り組む
  • 戦略を考える
  • お客様との関係を深める

といった、会社の未来をつくる仕事に時間を使えるようになります。

つまり経営自走化とは、人に任せることだけではありません。

会社の中に仕組みをつくり、再現性を高め、社長が未来に向けた仕事に集中できる状態をつくることでもあります。

今回紹介した6つの視点は、自社のどこに社長依存が残っているのかを見つけるヒントにもなるはずです。

まとめ

問題が起きると、多くの会社はすぐに解決策を探します。しかし、本当に必要なのは、その前に課題を明確にすることです。

  • 問い合わせが減っているのか
  • 成約率が落ちているのか
  • サービス品質に問題があるのか
  • リピートが減っているのか
  • 組織や管理体制に課題があるのか

同じ「売上が落ちた」という結果でも、原因によって打ち手は大きく変わります。

広告を増やすべき会社もあれば、営業プロセスを見直すべき会社もあります。リピート施策が必要な会社もあれば、組織づくりが先の会社もあります。

まずは全体像を整理し、自社のどこに課題があるのかを明確にすること。

課題が見えれば、解決策は自然と絞られてきます。