ダメ会議を改善する実践ステップ|会議運用の具体例

あなたの会社では、会議をやっていますか?

多くの会社で、定例会やミーティングなど、
さまざまな会議が行われていると思います。

しかし、

「会議をしているのに、会社が前に進んでいる感じがしない」
「毎週会議をしているのに、同じ話をしている気がする」

そんな違和感を持ったことはないでしょうか。

前回のメルマガでは、
なぜ効果が感じにくい会議が行われてしまうのかについて、
そのポイントを紹介しました。

前回の記事はこちら

簡単に振り返ると、会議には「5悪」と言われる
失敗要因があります。

① 会をしない

定例会を設定しない、遅刻・欠席が多い、
会議が長引くなど、会議のそもそもの前提が
おかしくなっている状態です。

② 会して、議しない

会議はしているが、議論が起きていない状態です。
議論が起きない会議は、意見の調整ができず、
質の高い結論も生まれません。

③ 議して、決しない

議論はしているが、結論が出ない状態です。
これは、会社内もそうですが、
関係が並列なコミュニティで
更によく起こる現象です。

④ 決して、実行しない

結論は出たが、実行されない状態です。
会議は、決めたことを実行して
初めて意味があります。

⑤ 実行して、結果が出ない

実行はしているが、成果物を確認していない状態です。

ではどうすれば、効果的な会議が行えるようになるのか……

それは、この「5悪」をつぶしていけば良いのです。

会をしない → 会をする

【定例会の設定】
定例会を設定することで、タスク確認がスムーズになり、
問題を早期に発見できるようになります。

逆に、問題が起こった時に会議を設定すると、
必要な人の日程調整に時間がかかり、
問題が大きくなります。

お客様や社員からの連絡が
不定期に多く発生する場合は、
定例会の頻度は多く、時間を短く設定しましょう。

【時間順守】
開始時間はもちろんですが、終了時間も必ず守りましょう。

そのためにはアジェンダを作成し、
毎回アジェンダにそって行うことが欠かせません。

【必要な人を会議に召集する】
遅刻や欠席が多い会議の特長は、
その会議に必要ではない人が呼ばれていることです。

特に管理職は、「一応入れておこう」という意識が
スタッフにはたらくので、
会議メンバーに入れられることがあります。

入れられた管理職は、
自分に関係がある議題が少ないと思うと、
遅刻や欠席をします。

そうするとスタッフも

「管理職が遅刻欠席するなら、自分もやってもいいや」

と思ってしまいます。

会して、議しない → 会して、議する

【会議で守るべき姿勢】
まず前提として、
会議は「意見を調整するための場」です。

そのため、会議に参加する人は、
それぞれが意見を持ち、発言することが前提になります。

逆に言えば、発言しない人は、
そもそも会議に参加する必要がないという考え方です。

しかし実際の会議では、限られた人だけが話し、
他の参加者はほとんど発言しないという状況がよく見られます。

このような状況を防ぐためには、
参加者の姿勢も重要になります。

例えば、しゃべりすぎる傾向がある上司は、
その癖を自覚し、部下に対する質問力と
傾聴力を練習する必要があります。

また、会議の時間の使い方についても意識が必要です。

一方的な知らせの内容は、会議ではなくメールやチャット、
動画など別の方法で共有するようにしましょう。

会議の時間は意見を調整するための時間です。
そのため、会議中は集中し、
携帯やパソコンをいじったりしないことも重要です。

【会議のグランドルール】
会議を効果的に進めるためには、
参加者全員が共通のルールを理解していることも重要です。

そのため、会議のグランドルールをあらかじめ決め、
会議の冒頭で毎回共有するのも効果的です。

例えば、次のようなルールです。

  • 問題点を指摘する場合は、明確に問題を説明し、自分なりの提案を出します。
  • 会議で一度決まったことは、自分の提案通りでない内容でも従います。
  • 不平不満ではなく、自分の改善できることを見つけ、解決策を出します。
  • 会議中はしっかりと発言し、会議が終わった後に不平不満を言いません。
  • 会議中は集中し、携帯やパソコンは触りません。

このようなグランドルールを共有しておくことで、会議の雰囲気が安定し、建設的な議論が生まれやすくなります。

【会議の運用】
こうした前提と姿勢を踏まえた上で、
会議の運用方法も整えていく必要があります。

例えば、会議では視覚的な情報共有を取り入れると、
議論が進みやすくなります。

ホワイトボード、プロジェクター、
付箋などのツールを使いながら議論を進めましょう。

また、会議では必ず手帳にメモを取り、
議事録担当者を決めておくことも大切です。

もし、定例会の中で複雑な問題が発生した場合は、
その場で長時間議論するのではなく、
別途の会議時間を設定するようにします。

【理想的な会議アジェンダの例】
これを全部やろうとするのではなく、
できるところからやりましょう。

⓪準備
前回の議事録と四半期事業計画(あれば)を
用意しましょう。

各部門は前回の議事録と事業計画に、
進捗を分かりやすく記載します。

進捗把握のお勧め方法は、
アクションプランに色付けをすることです。

緑:完了/黄:実施中/赤:遅れている

このような仕組みを作ると、
現状が視覚的に分かりやすくなります。

① アイスブレイク 3〜5分
アイスブレイクといっても
ゲームをする必要はありません。
全員が軽く発言できる仕組みを作りましょう。

例えば、次のような方法があります。

  • Good & New
    最近あった良いこと、または新しく気づいたことを
    一人ずつ30秒程度で共有します。
  • 先週のハイライト
    先週の仕事で「一番良かったこと」や
    「うまくいったこと」を一人ずつ共有します。
  • 今週のフォーカス
    今週一番力を入れる仕事を一人ずつ共有します。

このように短時間でも全員が発言することで、
会議の雰囲気がほぐれ、議論が始まりやすくなります。

② 緊急トピックのリストアップ 5〜10分

ここでのポイントはリストアップはするが、
すぐに解決議論はしないことです。

ここで出てくるトピックは、別のトピックを解決すると、
連鎖的に解決することがあるからです。

③ KPIのチェック 5〜10分

目標未達成のKPIがあれば、
トピック候補としてにリストアップしましょう。

④ 以前のタスクを確認する 5〜10分

前回の議事録を確認し、
遅れているタスクがあれば原因を確認して、
トピック候補としてリストアップしましょう。

⑤ 四半期計画(あれば)を確認する 5〜10分

四半期計画を策定している会社は、

  • 遅れているタスクとその原因、
  • 実施したタスクの結果確認
  • 実施予定タスクと必要なサポートの有無

を確認し、必要に応じて
トピック候補としてリストアップしましょう。

⑥ 問題解決 20〜25分

②~⑤でリストアップしたトピックに、
優先順位をつけ、解決策を探しましょう。

必要に応じて、知識共有・教育を行いましょう。

⑦ アクションプランの決定 5分

解決策をタスクとして整理し、
誰が、何を、いつ着手するのかを
議事録に落としましょう。

議して、決しない → 議して、決する

上述のアジェンダは理想的なものではありますが、
最低限、以下の3つをしっかりと守ると、
会議は効果的なものになります。

① 問題列挙
上述の理想的なアジェンダでいうと、②~⑤が該当します。
様々な角度から問題を列挙する仕組みが作れればOKです。

② 問題解決
列挙された問題に対して、
優先順位をつけて、解決策を検討します。

③ 誰が、何を、いつ着手するかを決める
誰が、何を、いつ着手するのかを決め、
議事録には「誰が何をするか」を明確に書きます。

この前提として、議事録担当者を
決めておくことが欠かせません。

決して、実行しない → 決して、実行する

会議で決めたことを実行するためには、
トラッキングの仕組みを作りましょう。

理想的なアジェンダの「⓪準備」で触れたのが、
トラッキングの仕組みです。

  • 前回の議事録と四半期事業計画を用意する。
  • 各部門は議事録と四半期事業計画の、進捗を分かりやすく記載する。

重要なのは「いつまで?」ではなく、
「いつやる」という考え方を重視し、
その進捗をトラッキングしましょう。

実行して、結果が出ない → 実行して、結果を出す

理想的なアジェンダで触れた、

③KPIのチェック
④ 以前のタスクを確認する
⑤四半期計画(あれば)を確認する

が「実行して、結果を出す」ための仕組みです。

また結果確認のフレームワークとして、
LIONという考え方があります。

結果報告を資料で提出してもらう場合は、
この項目にそって、情報を整理してもらいましょう。

Last time:何をした
Issue:発生課題
Opportunity:発見・工夫・改善
Next:これからやること

まとめ

今回のメルマガでは、
会議がうまく機能しなくなる原因である「会議の5悪」と、
その改善方法について紹介しました。

  • アジェンダの運用
  • 議事録の管理
  • タスクの明確化
  • 結果の確認

など、基本的な仕組みを整えることで、
会議の質は大きく変わります。

ただし、その前提となるのが「心理的安全性」です。

スタッフが意見を出したときに上司が

  • 頭ごなしに否定する
  • 意見を掘り下げずに「それはこうすればいいんだよ」
     とすぐに結論を出してしまう

といった対応をしてしまうと、
いくら会議の仕組みを整えても、建設的な議論は生まれません。

もしこうした状況が見られる場合は、
会議の進め方だけでなく、
参加者のマインドセットについても
あわせて見直すことが必要です。

会議の質が変わると、
会社の意思決定と行動のスピードが変わります。

ぜひ一度、自社の会議を見直してみてください。

まずは自社の会議の現状を整理してみましょう

前回のワークでは、
現在行っている会議を整理していただいたと思います。

今回は、その整理した会議に対して、
具体的な改善方法を書き込んでみてください。

そして、その改善タスクを
実際の会議運用の中で
追いかけていきましょう。

【前回整理した内容】

会議の名前
目的
参加者
1時間の経費
月間の会議時間数
月別の会議費用

「会をしない」は当てはまるか?
「会して、議しない」は当てはまるか?
「議して、決しない」は当てはまるか?
「決して、実行しない」は当てはまるか?
「実行して、結果が出ない」は当てはまるか?

まずは現状を把握し、改善ポイントを書き込み、
その内容をタスクとして会議の中で追いかけていきましょう。